肌カルテ

ニキビの場所で原因は分かるのか

おでこは胃腸、あごは子宮、鼻は心臓。顔の絵に内臓の名前を書き込んだ図を、一度は見たことがあると思います。あれはどこから来て、どこまで信用できるのか。結論から言うと、内臓のほうは当てになりません。ただし、場所そのものに意味がないわけではありません。

最終更新:2026年8月13日

あの図の出どころ

顔の部位と内臓を対応させる考え方は、東洋医学に由来します。体の内側の状態が表面に現れる、という発想そのものは古くからあるもので、それ自体を否定する必要はありません。

ただ、いま出回っている「フェイスマップ」は、現代の皮膚科学で検証されたものではありません。ニキビの位置から特定の臓器の不調を読み取れる、という主張を裏づける根拠は乏しく、実際、同じ図でも出典によって割り当てられている臓器がちがったりします。

もっと単純な問題もあります。あの図が正しいなら、片方の頬だけ荒れている人をどう説明するのでしょうか。内臓は顔の左右を選びません。

それでも、場所には意味があります

内臓ではなく、解剖と物理の意味です。皮脂腺がどこに多いか。何が触れているか。どこが乾きやすいか。この3つで、部位ごとの傾向はほぼ説明がついてしまいます。

部位の差を作っている、3つの実際の要因

1. 皮脂腺の分布

おでこと鼻(Tゾーン)は皮脂腺が密集しています。だから毛穴が詰まりやすく、テカりやすい。一方であご・口周り・フェイスライン(Uゾーン)は皮脂が少なく、乾燥のほうが問題になります。同じ「ニキビ」でも、対処が逆になります。Tゾーンの発想で洗浄を強めると、Uゾーンでは悪化します。

2. 何が触れているか

これが部位差の最大の要因かもしれません。おでこには前髪とシャンプーが。頬には枕と手のひらとスマホが。口周りには歯磨き粉とマスクと食後に拭くティッシュが。こめかみには髪とメガネのつるが。顔の部位はそれぞれ、まったく違うものに一日中さらされています。

そして接触は左右に偏ります。だから片側だけ荒れる、という現象が起きます。内臓では説明できないこの現象こそ、部位差の正体を示しています。

3. ホルモンの影響の出やすさ

あごやフェイスラインは、ホルモンの変動の影響が出やすいとされる部位です。生理前に決まってあごに出る、という人が多いのはそのためと考えられています。ただしこれは「子宮の不調」ではなく、正常な周期に伴う変動です。混同しないでください。

結局、場所は何の役に立つのか

場所は候補を絞る役に立ちます。原因を決めることはできません。

おでこが荒れているなら、前髪・シャンプー・整髪料という候補が浮かびます。頬なら枕と頬杖。あごなら乾燥と周期と髭剃り。ここまでは場所から言えます。

しかしその中のどれがあなたに効いているかは、場所からは分かりません。おでこが荒れる人が全員シャンプーのせいということはありませんし、あごが荒れる人が全員ホルモンのせいということもありません。

そして、これを確かめる方法はひとつしかありません。記録して、比べることです。

候補が出そろったら、あとは測るだけです

肌カルテは、上の7部位を毎朝5段階で記録し、食べたもの・睡眠時間・使ったスキンケア・洗顔・生理周期と照らし合わせます。そして偶然では説明しにくいものだけを、部位を名指しして示します。「牛乳を飲んだ翌朝は口周りが落ちる」という形です。
判定はかなり厳しく設定してあります。無関係なデータを入れても何も出さないところまで確かめてあるので、出てきたものは信じてよい設計です。
無料・登録不要、記録も写真も端末の中だけに保存されます。

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この記事は一般的な情報の整理であり、診断や治療の代わりにはなりません。
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